投資に回す余裕資金とは?

先日、久しぶりにあった友達と子育て談義しつつ近況報告をしつつ、食事なんて二の次でずーっと歓談しまくりだった際に、ふと投資の話が出ました。

投資をやってみたいけど、そもそも貯金すら出来ないのに余裕資金なんて目処が立たない。余裕資金がある人って別次元にいるんでしょ?みたいな話になったのです。

「いやいや、目の前にいますがな」と。

投資に回す余裕資金とは?

二番目の子供を産んだ時に同じ病院で、病室が近くて彼女の方から声をかけてくれたのが仲良くなったキッカケだったので、投資セミナーとかそうした類の場所での出会いでもなく、その友達とは普通の母親同士としてお付き合いが始まったので、お金の話を赤裸々にするという機会も特になく。

それぞれの子供たちも全員小学生になり、彼女も週4日勤務のパートタイムで仕事を持つようになったので、話題は自然に家計やら教育費の話になりました。

彼女の中では投資に興味があるけれど、投資に回す余裕資金というのがそもそも何を言うのかよく分からないとのこと。

「投資に回すのは余裕資金で」とよく言われているから、読んで字のごとく余ってたり、金銭的な余裕から出るお金の事と思ってしまうけれど、私の中では「無くなってしまっても耐えられるお金のこと」と彼女に伝えました。

例えば、私が人にお金を貸すということは、ほぼあり得ないのですが「お金を貸すくらいならあげる気持ちで渡しましょう」ってな教えがありますでしょう?

“人に貸すくらないならくれておしまいなさいよ”という気前の良い台詞ですが、そういう場合に相手が求める金額は無理だけど、カンパしてあげられるというような額でしょうか?いや、それだと千円単位とかになるから少ないか。。。

借金で首が回らなくなってる友達や身内がいたとして、その人に渡せる金額というほうがイメージしやすいですね。一般的には、何回かに分けたとしても5万から10万円ぐらいでしょうか。自前で用意するなら、このぐらいの金額のことを指すんだと私は解釈しています。

他には節約して頑張って頑張って貯めたお金があったとして、例えば100万円の貯金を目指してて100万円に到達して、更に10万円まで貯まって110万円の貯金になったら、その10万円のことを指します。

実際、私はそこからスタートしましたから。

もっと分かりやすい余裕資金は、相続したお金です。親子関係だけじゃなく相続って意外とあずかり知らぬところから引き継いだりするんです。例えば、登記変更していない代々受け継がれてきた土地を相続人が売りたくなったとしても、相続権を持った子子孫孫がワラワラいて、偶然にも自分がその中の1人だったりするなんてことは、結構頻繁にあります。

頻繁にあるというのは1人の当事者に対して何度もということじゃなくて、色んな人の身に1度は降りかかる可能性としてです。数十万くらいなら普通ではないでしょうか。

そうしたお金が舞い込んでくると、簡単に「贅沢しちゃおう♪」って気分になりがちですが、それこそが余裕資金と呼ぶものなので、私だったら全額を投資に回すということにします。要するに臨時収入の部分です。余裕資金という言葉より、臨時収入の方が身近かもしれませんね。

臨時で入ってきたぐらいなので、突発的とか予想外だったりするお金です。本来だったら手にする予定じゃなかったお金。それこそが余裕資金となります。

臨時収入であれば宝くじよりも入ってくる可能性が高い

臨時収入って案外あるもので、会社の業績が良かったりすると特別ボーナスが出たりしたこともあったし、ご主人や奥さまが浮気をしてしまったとして、その際の慰謝料を得た場合とか?離婚はしないけれど、二度とやらない口約束の確約を含めた慰謝料を貰ったとしたら、それこそ投資に使って増えたお金で豪遊したいですよね。

宝くじを買って「当たりますように~」と大当たりを願うよりも、可能性としては臨時収入の方が割と入手する機会に恵まれやすいかと。

余裕資金は大金じゃなくていいのです。大金のほうが、より投資力がUPしますが、それは既に投資のご経験がある方の場合であって、NISA口座すらまだ作れていない初心者さんのうちは、少額で投資を始めた方が絶対に安心です。

投資でビギナーズラックを引き当てると、その後が続かなくなりますから、臨時収入は投資に回す余裕資金のことと心得て、コツコツ余裕資金貯金を証券口座で始めましょう。

「証券口座へ入金する」というアクションが投資への下準備になりますし、NISAを始めるにしても証券口座を作らなければ取引きが出来ませんから。。。

「自分には今まで一度も臨時収入なんて無かった!!!!!」と思うアナタは、もしかしたらあったことにすら気づかないで使っちゃったのかもしれませんし、元手のかからない開運アクションというのは沢山ありますから、そうしたことをコツコツやり続けながら機会を楽しみに待つのもいいかもしれません。

ここまで紹介したようなお金が無いうちは、投資に回すお金は余裕資金ではなく、無理め資金に該当するので、「投資で増やそう!」「投資で儲けよう!」という誇大広告やSNS上のナゾ投資家にそそのかされるだけですので投資に関しては手を出さないようにしていた方が良いと思います。

余裕資金を活用した6月の配当金は…

そんなアドバイスを友達にしてみましたが、余裕資金があったとしても初めて取り組む時は何かと煩わしさがあったりするので、証券口座を開設するまでが1つのハードルだったりするもんです。

ただ、続々と6月の配当金が入り始め、余裕資金を活用した上での今回の配当金は特定口座とNISA口座を併せて総額で64万円でした。

「配当金から税金が引かれないとこんなに手元に残るの…?」とNISAで運用することのメリットを実感した今回の配当金受取り。「税引き」という金額に目が慣れてしまうのもマネーリテラシーを低くしていることかもしれない。税金を払うことは仕方がないと思う部分を持ちつつも、徴収された税金の使い手のマネーリテラシーが為ってないのはいかがなものでしょうね。

法律を決める、罰を下す権限や力を持った人たちこそ、今一度マネーリテラシーを学び直して欲しいと切に願う今日この頃です。

「億劫だなぁ」という思いを抱えているだけで、もしかしたら私以上の配当金を得ていたかもしれないので、ご主人の浮気未遂に悶々としていた友達にもボーナス月なのだから、サクッと慰謝料もらって投資のための余裕資金にしちゃえばいいのにと余計なアドバイスをさせて頂きました。

 

地上最強の商人(オグマンディーノ著)をやってみたその後を検証⑥

昨年7月に取り組んでいた『地上最強の商人』の45週間を無事にやり遂げていましたが、やり遂げた達成感に浸っているうちに検証しそびれていることに気づき、前回から引き続きの検証結果をまとめています。

(前回はコチラ)

公正証書遺言に書かれた義父の思い

義父も息子である私の夫も、双方で遺産相続はしない方向でしたが、父親としてはやはり、息子へ託したい気持ちが大きかったのです。当然と言えば当然の話ですが、夫は何も受け取るつもりはないし、父親が亡くなれば嫌悪感しかない母親と姉しか残らない実家の人間とは断絶すると私にも父親にもハッキリ言っていました。

けれども、義父にとって息子である長男よりも可愛い孫達のためには、自分の持分を全て息子に引き継がせる必要があると判断したのでしょう。夫の5歳上になる義姉には各預貯金の半分を相続させ、夫にはその預貯金の残り半分と不動産と祭祀関係について相続させるとの遺言が綴られていました。

義父よりも義母の方が、そもそもの財産額が大きいため義母への相続分は保険金と一部の預貯金となっていました。義父からの最期のメッセージとも言える附言事項には「家族皆で支え合って仲良くするように」と、最後の最期まで一堂に会することのなかった家族たちへの願いが綴られていました。

私は自宅に戻り、夫に公正証書遺言の中身を自分の目で確かめてくるよう公証役場で遺言書の謄本を取り寄せるように言いました。

遺言書の謄本を夫が目にしたときのこと

後日、遺言書の謄本を取ってきた夫は、結婚してから10数年ともにしてきた中で、見せたことのない悲痛な表情と後悔の念を顕わにしていました。

「何てことをしてしまったんだろう…」

遺言書を目にして以来、何日も何日も夫はうなだれていました。父親を亡くしてようやく、自分が今まで目を背けてきたことがどれだけ大きな事かを痛感したようです。

さんざん避け続けていた実の母親との接触を拒むことが出来ない状況を受け止める心の準備が整った後、夫の行動は早いものでした。亡き父から授けられた使命を遂行するために、あれだけ嫌がっていた母親とのやり取りをする日々が始まったのです。

それからと言うもの、夫から頼まれて不動産の相続登記手続の書面を整える手伝いをしましたが、相続税を納税するまでは義父が存命だった時にお世話になる予定だった税理士に依頼し10ヶ月以内での納税を無事に終え、全ての相続手続が完了したのは2025年の2月でした。

『地上最強の商人』による効果の程は?

気づけば夫の相続手続話になっていますが、私はこの相続騒動について何年も前から懸念していました。賃貸不動産経営をしている不動産を相続するのは専門家からしても普通の自宅不動産を相続するより厄介なものであり、夫の実家のように家族仲の悪い者たちが手続を進めるのは、たとえ弁護士に依頼したとしても時間がかかり、そして思うようにいかないものです。

実際の業務で目の当たりにしてきた相続トラブルについて、我が身にいつか降りかかることとして、ずっとモヤモヤした気持ちを持ち続けていきたことでした。

日本では何かにつけて「嫁」に押しつける風潮が未だに根強くありますし、嫁である自分自身も「嫁いだのだから、私がやらなくちゃ」と思っている部分は、どのご夫婦の間でも必ずあると思います。

地上最強の商人に書かれている内容は、一見すると経営や営業成績をあげるためのノウハウにも読み取れ、対象も男性向けのように思いますが、私にとっては自分の気持ちに正直に生きることについての訓練になったと思いました。

義母との関係は、以前のような「良いお嫁さんと優しい姑さん」という形からは遠いものになりました。義母の化けの皮が剥がれた瞬間を垣間見たときは最終巻にあたる第10巻にさしかかったところでした。その中の一節に「悪い習慣を流し去り、良い習慣の中に私を浸してください」というものがありました。

私に染みついていた悪い習慣とは「人の意見を優先して、自分の意見を後回しにしてしまう」ことでした。その場を穏便に済ませようという気持ちが強すぎて、どんな場面でも自分の気持ちを押し込めてしまう一面を持っていました。

それはそれで、周りの空気を読んで行動するということでしたから、悪い習慣でもないと思えますが、自分の心を押し込めることで後悔したことも、その場では良い流れになっても先々で残念な結果に繋がることも多々ありました。

義母は今までに出会ってきた数々の人たちの中で、筆舌に尽くしがたい思考を持った人でしたが、嫁いだ以上はきちんとした嫁の努めを果たすべきだと自分に言い聞かせて付き合ってきました。商人メソッドに取り組む中で「何が自分にとって大切なことなのか?」という部分を日々問いかけてみると、関わりを絶つ必要がある習慣のうちの一つの存在が、義母のような人を振り切ることだと気づきました。

「収入が増えればいいな」という軽い気持ちで始めてみた取組みでしたが、収入という金銭的なことよりも、自分の悪習を改善することが出来たので、収入UPよりよっぽど身になったというのが今のところの感想ではあります。

ただ、地上最強の商人検証①で触れましたが行動力は確かにあがり、それに連動するように運気UPに結びついたと思えることもありました。

それは、購入しようかどうしようかと以前から迷いながらも、昨年の10月に80円台で買った仮想通貨(XRP)が大化けしたことです。

自分の中では給料UPを想定していたのですが、投資利益も収入と言い含めるのであれば、地上最強の商人効果は収入UPに現れたと言えるのかもしれないですね。

つらつらと書き綴ってきた地上最強の商人の検証結果は、この記事で終わりです。効果の出方は人それぞれだと思いますが、いまでも時折この本を開く時があります。

決して安い買い物ではありませんでしたが、根拠の薄い高額セミナーに通うよりは、懐にも自分にとっても良い買い物だったと思います。

ーおしまいー

地上最強の商人(オグマンディーノ著)をやってみたその後を検証④

昨年7月に取り組んでいた『地上最強の商人』の45週間を無事にやり遂げていましたが、やり遂げた達成感に浸っているうちに検証しそびれていることに気づき、前回から引き続きの検証結果をまとめています。

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税理士との面談に行った後のこと

結局、義両親を交えての面談は実現しませんでしたが、私と夫で予定通り税理士事務所へ面談を受けに行ってきました。

弁護士もそうですが、自分にマッチする士業の先生を見つけるのは本当に難しく、法律事務所にいるからといって、自分に合う先生が優位に見つけられるということでもありません。

不動産投資でアパート経営を勧める広告や書籍があふれていますが、株式投資に慣れてしまっていると、不動産投資などというのは大変面倒で厄介な投資対象にしか見えず、義実家に行く度に『手放さないんですか???』と常々アプローチしていたほど。

不動産余りが叫ばれる2030年問題のこともあるし、今日も仕事でとあるアパートの住人さんが家賃滞納をしている関係で裁判所に申立をしていた建物明渡しの強制執行手続きのために、弁護士から命じられイソイソと提出書類の準備をしていたところですから、こんなことをプライベートでもやらなきゃいけなくなるとか無理でしょ…

そんな面倒な不動産投資を夫が相続するような事態になったら、結局周り巡って私のところへ降りかかってくることを考えると、私にとっても税理士と繋がりを持つことはメリットが大きいのです。

税理士に顔を売り、我が家の現状と義実家で今後予想される相続時に気をつけるべきことを相談しながら面談を終えました。

面談を終え、今回のドタキャン騒動でほとほと義実家との付き合いに嫌気が差した私は、夫からの願いでもあったので、金輪際子供たちを連れだって義実家に足を運ぶことは止める決断をしたのです。

お金ではなく自分の価値を100倍にするために

義実家を敵に回すということは、あまりいい実例ではないかもしれません。ただ、日本では未だに根強く嫁というものは嫁ぎ先に対して従順であれというような風潮もあるし、お嫁さん自身がへりくだって嫁ぎ先へ気を遣わなくてはならないと思っている背景もあります。

私も結婚して10年は、それなりに義実家内で粗相のないようにバランスを取ってきました。が…

並々ならぬお金への執着&執念が税理士面談の一件以後も露見して、最終的には逆恨みされたりもしつつ、義母からの執拗な嫌がらせを受けることになるのですが、その間に私が読んでいた地上最強の商人第3巻の中で「私の出会う不運の数々は、明日の幸運の種を私に運んでくる」という一節があり、日々繰り返し音読しながら、義実家との諍いの先にある幸運を思い描いて、爽やかにこの直面を切り抜けたのです。

私自身も我が家も、お金をちらつかされても心動かされることはなく、日々穏やかに過ごすことに多大なる影響を及ぼしていたのだと、振り返って思うのであります。

義母にとって最大の価値におかれているものがお金だとしても、夫や私にとっての最大の価値は自分たちにあり、事業を営んでいるわけでもない私が地上最強の商人に取り組むのは自分の価値を100倍にするためであると心に刻んだのでした。

第5巻とともに乗り越えたある試練

第5巻の内容については以前の投稿でも少し触れましたが「今日が人生最後の日であると心得て生きる」ことの大切な考え方について書かれています。

当たり前に今日を過ごし明日を迎え、昨日を振り返り1週間が過ぎ1ヶ月が過ぎる中で、誰しもが当たり前に過去と現在と未来に思考を巡らせています。

老後の年金問題に不安を覚えるのは未来についてですし、やらずの後悔は過去についての悔いでもあります。今日現在、どこも痛むことなく昨日と同じ時間を過ごせることの素晴らしさ、そしてそれは奇跡でもあること。

そのような教えが織り込まれていたのが5巻でした。そんな中、生前対策を棒に振ってしまった義父が滅多に訪れることがない我が家を訪問してきたのです。

数か月ぶりにあった義父は以前と何ら変わることはなく、元気な様子でした。もともと、義父と夫の関係は良好であったのですが、義母の味方についたようにみてとれた義父のことすらも拒絶するようになった夫は、歓迎するどころではなく居留守を決め込む決断をしました。

孫である我が家の長女だけが、久しぶりに会えたおじいちゃんに近づき、どうしたのかと声をかけると、衝撃的な報告があったのです。

「おじいちゃんね、胃がんでステージ4だったから、もうあと数か月しか生きられないって」

見た目からは全然想像もつかず、いつも通りの義父の姿でした。小学3年生だった長女は、どう反応していいか分からず、長女に付き添っていた私も予想外の報告だっただけに言葉を失いました。

それから4ヶ月後に義父は本当に逝ってしまいました。義母は、入院先の病院へ最期に孫たちを連れて面会に来るよう息子である夫に伝えていましたが、夫の意思は固く最後の最期まで父親を見ることはありませんでした。

決裂した税理士面談の一件の際に、「金輪際二度と我が家は顔を見せることはない。相続も放棄する」と宣言し、義両親も「それでいい。何があってもお前達の力は不要。孫達には会えないのが残念だけど、可愛い盛りのときにずっと一緒にいられたから、もう十分」とまで言い放っていたのです。

売り言葉に買い言葉でもあったでしょうし、本気でそう思っていたようにも思えます。ただ、その時の義両親(特に義母)にとって、まさかこんな結末が待ち構えていたとは思ってもいなかったのでしょう。

地上最強の商人(オグマンディーノ著)をやってみたその後を検証③

昨年7月に取り組んでいた『地上最強の商人』の45週間を無事にやり遂げていましたが、やり遂げた達成感に浸っているうちに検証しそびれていることに気づき、前回から引き続きの検証結果をまとめています。

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義実家の相続騒ぎで試される地上最強の商人課題

地上最強の商人の課題というのは、非常にシンプルなもので、全10巻の巻物を45週間かけて1巻を5週に分けて1日3回(朝・昼・夜)読み込んで1週間読み終えるごとに、掲載されている振り返りページにしたがって点数をつけていくと言うものです。

人は誰しも3週間継続し続けると、その行為を習慣付けることができます。元に私は、あらゆることに関して三日坊主のプロでしたが、ある時「三日坊主を7回やれば21日になる」という気づきを得てから、実行力が格段にあがり様々なことをその考え方で習慣付けられるようになっていきました。

ただ、何でも「やればすぐに」自分の身になるものでもないし、突然大金が転がり込むこともありません。突然、大金が転がり込んできたら逆に事件に巻き込まれたかもしれないという不安に襲われます。

何の土台もないのに、突然さまざまな変化を安全に迅速に行うミラクルはありません。なので、日々毎日の課題(読む・点数をつける)をやっていても、その課題から日常の中に落とし込めるものを自分なりに探し出して、それこそ身につける必要があります。

私にとって、相続争いに参戦する気は全くなかったのですが、地上最強の商人で提唱されている実践の場として、義実家の相続対策に首を突っ込んでみることにしました。

物語の課題を現実の課題に盛り込んでみようと思ったとき

相続対策としての面談の際に、税理士から資産について大まかに把握できる資料があれば事前に用意してくださいとの要望があったそうで、主人は父親に簡単でいいから資産の一覧を用意しておいて欲しいと電話していました。

義実家では金銭管理の全てを義母がとりまとめています。義父はアパート物件の手直しをする作業系を担当していたので、金銭的なことはまるっきり把握していません。

なので、面談時の際には義母が管理しているものを現物じゃなくていいので、大雑把にでも分かるものを持ってきて欲しいと義父から伝えてもらった時には、義母も快諾していました。何せ、相続対策のためなので義母にとっても優位になるわけですから。

「人生最後の日であると心得て生きよ」と5巻に…

週半ばに税理士との面談を控えていたので、主人は義夫に例の面談の時に、資産の一覧がわかるようなものを必ず忘れないようにと釘を刺す電話をかけたところ、義母が「会ったこともない他人(税理士)に通帳やら何やら見せるなんて絶対イヤだと言っている」と言い出したのです。

気が変わるのは勝手なのですが、義母だけでなく私も主人もわざわざ仕事を調整しています。そもそも、依頼予定の税理士が大変お忙しい方で、相談の予定を入れるにも色々と難しく、双方の都合を合わせた上で決めた日取りだったため、直前になって変更などあり得ないことです。義母以外の関係者全員が混乱しました。

商人の課題の5巻には「今日が人生最後の日であると心得て」というものがあります。年齢に関係なく、突然命のローソクが消えることも現実にはあるわけです。亡くなる日の朝、普通に声をかけ送り出したのに…という悲しい文面を読むことは私が働く小規模な法律事務所であっても度々あります。

この課題に取り組んでいた時は、ニュースで見聞きする事件や仕事で関わる案件が決して他人事ではないのだなと本当に身につまされるような日々を送っていたと思います。

義母は私と会う際に必ず口をついて出てくる言葉がありました。

『お金はいくらあっても死ぬときは持っていけない』

『国に税金で払うくらいなら、子供や孫達にあげたほうがよっぽどいい』

とにかく、この2つを毎回それも滞在時間中何度も言っていました。老後破産のニュースや親の介護を負担する友達が徐々に見え始めて来たこともあり、義実家に財力があって本当によかったとのんきに思っていたぐらいでした。

しかしながら課題に取り組んでいない義母ですが、人生最後の日であると心得ながらも、人生の対策を考えるどころか、逃避しようとするパターンがあるなんて。義実家の出来事ですが、義両親二人で築き上げた財産です。結果的にどうなろうと、嫁の私からしたらどうでも良い話なわけです。

息子である主人は激怒しました。それは、自分に親の財産が渡らなくなるということではなく、両親が所有しているのは戸建て不動産ではなく、アパートの住人およびアパートの管理もあり、義父がいよいよ体調を崩そうものなら、車の免許もなく字も読めない義母は、自分の子供らを頼らざるを得ません。息子である主人にとっては、煩わしいことこの上ない事態が待ち受けるわけです。

この一件から他にも義母の守銭奴的な一面が徐々に見え始めてきました。実の息子である主人が、どうしてあんなにも母親のことを嫌っていったのかが次第に明らかになっていったのです。

地上最強の商人(オグマンディーノ著)をやってみたその後を検証②

昨年7月に取り組んでいた『地上最強の商人』の45週間を無事にやり遂げていましたが、やり遂げた達成感に浸っているうちに検証しそびれていることに気づき、前回から引き続きの検証結果をまとめています。

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地上最強の商人で得られた事…③運気UP

得られたものが3つあり、①行動力②力の抜きどころ③運気UPということでしたが、運気UPの効果の程というのは、何を持ってして運気UPと呼べるのか…

トラブルを抱えていた場合に、その悩みが解決したら運気が良くなったとも思うし、わかりやすく言うと臨時収入があったというような、金運に関することでしょうか。

地上最強の商人を読み始める前の私が抱えていた大きな問題としては、義実家の相続問題がありました。主人と結婚して十数年ですが、嫁である私と義実家との関係は、実の息子である主人よりも上手く行っていました。

私の両親は超高齢で実家へ帰省するにも電車とバスを乗り継いで2時間近くかかります。妊娠・出産そして、乳幼児の子育ての時期は義実家が私の実家と錯覚してしまうほど、頼りにさせて頂いていました。

その間、主人は父親とのコミュニケーションを取るものの、母親とは一切断絶していて、マザコン夫も困るけれど母親を一切寄せ付けないし、無視というか本当にその存在をなき者にしている、シカト体制を組んでいたのです。

母親の方は何としても息子とコミュニケーションを取りたいので、嫁である私や3人の孫たちを通じて一生懸命努力されていましたが…撃沈。

それでも、唯一コミュニケーションを取っていた父親も80代に突入し「オレ、もう長くないから」と自身でキッパリと宣言するようになってからは、主人も息子としての役割を果たす気持ちにシフトし、これまた断絶状態の姉に代わって、相続になる前にきちんと生前整理をする必要があると考えに変化が出て来たのです。

自分自身の変化よりも先に現れた周りの変化

正直、私は日頃から他人様のトラブルに触れているので「人間、生きているうちの負担を10だとしたら、亡くなってからだとその負担は100ぐらいになる」ということをわかっていますから、財産があろうと無かろうと遺言書は誰もが作ったほうがいいと、言ってまわる人間です。

遺言書を自分の意思で書ける内が華だと思います。誰もが出来ることを、出来るうちにやらないのが不思議で仕方ないくらいです。

このことについては、常々義実家でも義両親に伝えていました。というのも、義実家では古いアパートを2棟所有しており、住居近くにある1棟と縁もゆかりもない他県にある1棟で、仕事もしていない老夫婦だからこそ、管理費用も自分たちでなるべく手を施して何とか損失をださないで運用できているという感じのアパート経営でした。

義両親は「不動産はね、大事だよ!絶対に売ってはダメ」と言っていましたし、不動産投資をすることのメリットは重々承知しています。が…

不動産投資よりも株式投資が好きな私からすると、全く興味対象外。嫁と姑の関係はすこぶる良好でしたが、長男に家督を譲るというのが徹底している時代でもないし、義実家(私の実家含めて)が未来永劫語り継がれるべきレベルの家柄でもありません。そんな中で、築40年以上の古いアパートを相続させられるなんて、脅威でしかなく。

それ以前に、そもそも主人が「親父が亡くなったらあの家族とは縁を切る。相続放棄しか考えてない」と繰り返し言っていたので、私も義実家へ子ども達と遊びに行っていた際には「ご子息は相続放棄を考えているようです。私も、それで構いません」と宣言し、義母から「フツーはね、貴女不動産を要らないなんて言ったりしませんよ」と呆れられていました。だって、面倒くさいんだもの…不動産。

そんなやり取りが十何年も続いていましたが一昨年あたりから義父が「やっぱり息子に不動産持分を相続させたい」と強く思うようになってきたようで、父親とだけはコミュニケーションを取っていた主人は、弱々しい発言が目立ってきた父親の気持ちを汲み取ってあげたくなったのでしょう。相続対策のために有能な税理士を探し出し、その税理士と義父と主人でいろいろと話合う機会を持つ予定を決めたのです。

相続は運気UPか、それとも運気ダウンか?

その頃の私は義実家の出来事よりも、いかに地上最強の商人の課題を毎日こなし続けていくかに全集中でしたので、義実家とのやりとりは主人から報告を受けた時にしか耳にすることはなく「不動産はねー、揉めるからちゃんと公正遺言を作っておいたほうがいいよー」と日頃、仕事で垣間見た相続紛争が主人の身に、ひいては我が家に降りかからないようなアドバイスだけサラっと伝えるのに留めていました。

嫁という微妙なポジションは本当にやっかいで、変に口を挟むと「財産狙い!」と誤解されるか、「じゃあ全部責任とってね!」と全フリされるか…とにかく、どちらにせよ面倒くさいことに巻き込まれたくはありませんから、穏便になるべく関わらないで、けれども状況把握はしておくべきことといったスタンスでした。

そんな中、主人が義父と義母と税理士と面談する日には、私にも同席して欲しいと言ってきたのです。面談日は平日の午後1時でした。士業の人間とのやりとりに慣れていないし、義母がいる空間が耐えられないと懇願され、1ヶ月前から言われたこともあり、有休をとって私も同席することにしました。

義両親と仲が良かったので、同席することには異論はなく、むしろ税理士も交えていれば、邪な気持ちを持った嫁でないアピールができるかなと。嫁ぎ先の財産に目がくらむ人も、そりゃいるでしょうが、私はとにかく「自分で大金を稼ぎたい」欲が強いので、他人様の財産を目当てにするという気持ちがまるでないのです。

しかも、不動産とか本当に維持するのが面倒くさいものの代表格。売らなきゃお金になりませんけど、その売るためのやりとりも株式と同じようにはいかないし。不動産物件より、できるなら私は不動産リートの方がいいのですよ。

この時点で運気UPについて語ろうとすると、私の評価では運気は下がり気味だったと言えます。不要なものを押しつけられるかもしれない不安しかありませんでしたから。普段,弁護士と話すことには慣れていても税理士と話す機会は今までになく、しかも自分の実家の財産ではなく婚家の家族同士が知りもしない話をする場に連れ出されるなんて恐怖すら感じました。