夫の浮気と風俗通いが発覚!その時、妻は…

先日、コロナ禍以前から長いこと会えずにいた友達からLINEがあり、久しぶりに会いたいねとやり取りを進めると「まだ法律事務所で働いてる?実は…」と中々ヘビーな内容の相談を受けました。

夫の浮気と風俗通いが発覚!その時、妻は…

今回、奥さまがどうやって夫の浮気に気づいたかというと、まだ低学年の娘ちゃんがパパのスマホにインストールしていたゲームアプリで遊んでいたところ、「おもしろいからママもいっしょにみてて」と無邪気な誘いをかけ、ママが娘ちゃんの隣でスマホをのぞき込むと、画面上にLINEの新着メッセージを告げるお知らせが。

するとそこには、見覚えのない女の名前が表示されたそうな。すぐさまトーク画面を確認すると「この間のカラオケ楽しかったね♪また会おうね^^」などなどキャッキャしたカップルにありがちなやり取りを彷彿させるトークが表示されたとか。

奥さまは他にも余罪があると踏み、夫のスマホをリサーチすると出てきたのはマッチングアプリ(以下「マチアプ」)で、他の女子ともやりとりしつつ、それとは別に男友達とのトーク画面では風俗通いをしているという事実も判明。

大体の奥さまがそこで感じることと言ったらそれは…

「きもちわるっ」

という嫌悪感ではないでしょうか。風俗業界についてどうこう思っているのではなく、結婚した夫が自分以外の女性と身体を重ねるということへの嫌悪です。

いまや貞操観念は別に女性だけが守らなければならないワケでもないし、夫やパートナーに法律としての義務はなくとも、信頼関係の土台として持ち合わせていないと。

親子という血のつながりがない分、精神的な部分でしっかりとつながっていなければ夫婦なんて簡単に破綻してしまいます。(だって、他人なんだもの)

奥さまの友達にまさか、法律事務所で働く輩がいるとは思ってもいないでしょう。弁護士ではありませんから、法的な問題についてとやかくアドバイスは出来ません。

なれど、私の大切な友達の心を踏みにじる奴は「ブッつぶす!!」と、まるで自分事のように夫に一番ダメージを与える方法について策を巡らせてみることにしました。

夫が浮気した時に一番ダメージを与える方法とは?

この相談を受けた後、私はそばにいた自分の夫に「男性にとって浮気したことへの一番の報復ってどんなこと?」と聞いてみると、夫は「やっぱり奥さんが逆に浮気することじゃないの」との回答がありました。

自分でしたことは自分に返ってくるパターンは確かにダメージとしても大きいでしょうが、妻が同罪を犯すのはデメリットでしかなく、いまいちピンと来ません。

そもそも、奥さま側としては夫の浮気が発覚するまではマイホームがあり、そこで一緒に暮らす子ども達と、忙しいながらもパパが大好き子どもたちを懸命に育てつつ、パートをこなして精一杯日々でも幸せな暮らしを送っていたわけで。

夫への仕返しの為に、誰かと寝るとか言うことがそもそも気持ち悪いでしょう。推しが目の前に現れて誘ってくれたとしても、一瞬躊躇してしまうでしょう。母親として生きるというのは責任の重さの感じ方も、夫の比ではないのかもしれません。

浮気を簡単にしてしまうような思考の持ち主を、そう簡単に改心させることも難しいでしょうし、失った信用を取り戻すことも時間がかかります。もしかしたら、一生その信用回復が難しいかもしれません。

であれば離婚を選択したほうが、煩わしい夫の影にストレスを抱えることもなく、子どもたちが成長するまで、シングルとして生活を成り立たせていけば良いのですが、下の子もまだ小学校の低学年。

上の子は6年生で、来年には中学入学が控えています。DVで暴力を振るう相手ではなく、モラハラ度合いも強烈でないとなれば、自分がどのくらい譲歩できるかが決め手となる部分でしょう。

結婚してから仕事を辞め、子どもたちが小学生になってパートで仕事を再開した奥さまにとっては、自分だけで子どもを養い生活を成り立たせていくことは出来ないから、今回の夫の不祥事をどう落とし前つけさせようか悩ましいところのようでした。

浮気が発覚してからは、夫の実家へ戻ってもらうようにして、夫は週末だけ自宅へ戻るように伝えてあるとのこと。仕事上、平日に不在であることは度々あったようで、不自然な形にならず、まずは子どもたちが両親から漂う不穏な空気を察知しないよう配慮したそうです。

子ども達に会えるはずの日常が自分の行いによって打ち砕かれ、発覚以後は夫から再三お詫びと改心の連絡が入るようですが…。男性の場合、下半身と理性は別の動きをするよう標準装備されていることもあり、奥さまにとって口約束は絶対に出来かねるとのこと。

この時点で奥さまから「弁護士に相談した方がいいのか」と聞かれましたが、そもそもマチアプで知り合った人と飲みにいったり、カラオケいったりというのは奥さまレベルでは浮気になりますが法律上の不貞行為とはならず、慰謝料をガッポリということも起こり得ないでしょうから、30分5000円以上はする相談料を払って弁護士に相談するまでには至らないのでは…と伝えました。

弁護士としても、相談料が見込めるのであれば話を聞いてくれますが相談者の話が30分で収まることはまず無いので(大抵の方は少なくとも1時間半ぐらい過ぎている)、弁護士へ相談に行くより、ひとまず夫へ「今後、浮気(の類)をしない」という誓約書を書かせることへ怒りの矛先を向けてみたらと伝えました。

しかも、誓約書といってもただの誓約書ではありません。それは、法律事務職員であれば簡単に思い浮かぶ、あの場で作成する誓約書です。

浮気の誓約書は○○○で残すこと!

浮気をする人の浮気癖は簡単には直らないということは、世の中のニュースやワイドショーのトピックにもなっているので周知の事実だと思います。男性に限らず、女性であっても常習犯は存在するわけで…。

ただ、仕事や家庭内でのストレスにより解消法が真っ当なものを選ぶ思考力も崩壊していてのマチアプやSNS経由での出会いだった場合、浮気心も魔が差していた可能性があり再犯性も高くは無さそう。だとしても、出来るだけ確約したい!となれば、署名と捺印がなされた誓約書は絶対書いて貰う!と私の友達も言っていました。

が、それだけじゃ甘いだろうと。仕事柄にもよりますが、男性は書類作成に慣れてるふしがあります。企画書やら見積書やらの書面作って捺印してということに抵抗なくサラっと書けてしまうものだと思うのです。だから、男性にとっても「紙切れ一枚で済むなら…」のハードルの低さかもしれません。

そこで、更なる反省と更なる確約を求めるためにも、ここは是非とも「公正証書」で誓約書を残すべき。

公正証書は公証役場へ行って作成するものです。一般的にこの場所で作る書面として通っているのは「遺言書」だと思いますが、浮気の誓約書だって公証人にお任せできるのですよー!

これ、私の夫に伝えたのですけど「それは、キツイな」と苦笑してました。

そりゃ、そうでしょう。恥ずかしいことこの上ないし。でもねぇ、奥さまにとってはそれなりの事をしたわけですから。是非、その恥ずかし目を受けていただかなくては。

しかも書き様によっては、ちょっと難しい言葉を使うと強制執行認諾文言(きょうせいしっこうにんだくもんごん)なる一文をつければ、この度の浮気の慰謝料としてお金を要求した時に、払うと約束されたものが払われなかったりしたら、裁判所に申立しなくても強制執行で夫の預金口座から強制的に徴収できてしまう効果もあるらしいのです。

そのあたりのことまで発展させるとなると、弁護士による相談は必要だと思います。慰謝料といっても夫婦共有の財産から払われることになるとしたら、50万?100万?あたりでしょうか??その内容の密度によって違うので何とも言い難いですが、まあ100万以下だったとして、公正証書を作る上でかかる費用は5千円ぐらいでしょう。

妻子持ちが浮気した場合の代償なんて、このくらい当然だと思うのですが…。将来的に今回の浮気が許しがたく、結局離婚を選択することになった場合にも、公正証書として残された誓約書なんて最強だと思えるけれども。

平身低頭で浮気したことを本気で反省し、後悔している間がチャンスでしょう。本気で悪いと思っているなら、その誠意をぜひ公証役場で見せていただくのはいかがでしょうか。